【奈良住むコラム】古都の中にフレッシュな感性が光る街

和辻哲郎の「古寺巡礼」、亀井勝一郎の「大和古寺風物詩」、これらの名著から奈良の文物に興味を持ち、書物を手に奈良を廻る方は今も、決して少なくないと思います。あるいは近年お亡くなりになった入江泰吉さんが撮られた奈良を題材にした写真に惹きつけられ、奈良を巡礼される方もいらっしゃるかもしれません。
古都・奈良にまつわる記述は、何もこうした近代の書籍や写真だけでなく、それこそ万葉の時代から語り継がれて来ていますから、大袈裟に言えば奈良の土地には、その一木一草に歴史が宿っている、といっても過言ではないかもしれません。
こうした古きよき奈良も、奈良の魅力であることは間違いありませんし、だからこそ奈良に住みたいという方も、少なからずいらっしゃるのは事実です。
しかし、奈良の魅力はそれだけではありません。故きを温ねて、新しきを知れば、以って師と為るべし、との訓読もありますが、現在の奈良には、また現在の魅力があるものです。
たとえば奈良市街には現在、いくつかの国公私立大学があります。そして、それらの大学は、高等教育機関として高度な学問研究を行っていることは当然といたしまして、その成果なり歴史的施設を地域に還元する試みも行っており、そうしたことも奈良に住む魅力のひとつではないかと思いますので、いくつかをご紹介したいと思います。
まず、女子師範学校からの流れをくむ、国立奈良女子大学のキャンパスには、前身校時代から使われて来た木造の講堂が建っています。現在は記念館になっていますが、とても格調のある立派な木造建築物です。そして、こちらでは定期的にランチコンサートが開かれているのですが、地域住民なら誰でも参加することが出来ます。
また、比較的新しい開校の奈良県立大学、畿央大学では、授業の中で奈良観光、地域経済を盛り上げるようなアイディアを学生から募り、それを実際に商工業者などとタイアップして、新いサービスや商品の開発に取り入れています。
奈良特産品を活用したお菓子などに学生のアイディアを取り入れ、市内のショッピングセンターなどで売られたりしています。
古都でありながら、フレッシュな学生の感性が生かされている街、それが奈良のもうひとつの顔になる日も近いかもしれません。

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